Q10. アメリカ流の株主資本主義は世界経済の成長を支え、景気は拡大しているように見えますが、株主資本主義はそれほど悪いことなのでしょうか。

A. 現在のアメリカの景気拡大はリストラによる人員削減や資産圧縮でROEが向上して、企業の株価が上がっているだけです。大幅な金融緩和を背景として過剰流動性によって表面上活性化して見えるだけなのです。事実、世界的な失業率は今もなお高い。さらに、株式市場は次世代を牽引する産業が何かを特定できていない。このままでは、世界中で金融危機が繰返されます。そして、社会に有用な企業は崩壊していってしまいます。
会社の資産を吐き出させるだけのもの言う株主や、巨額資金で投機的な金融を操る者を、現代の奴隷商人だと思っています。奴隷貿易は今は違法ですが、当時は英国の綿布などをアフリカで奴隷と交換し、奴隷を米国で綿花や砂糖と交換する三角貿易で、とてももうかる最先端ビジネスでした。彼らはそれを誇っていて、その証拠に、奴隷貿易で栄えた英国リバプールの建物には、足かせをした奴隷のレリーフが今もあります。投機家の連中がやっていることは、奴隷商人と同じで今は合法かもしれませんが、百年後の人類の英知や倫理観からすれば違法になると思います。